昨年に引き続き、ハンズオン時代劇製作に加え、東京国際映画祭(TIFF)と共同でセミナー形式のマスターズセッションを開催いたします。マスターズセッションは、東京国際映画祭にあわせて来日する著名な映画人や、映像ビジネスのキーパーソンを集めて、これからの映画を語り合い、気づきを共有するレクチャープログラムです。世界から京都に集まった若手クリエイターにとっても、次の創作につながる起点になるでしょう。今年は、日本と海外の共同製作状況を紐解く講座から、インドの映画業界の挑戦や、日本の特撮作品に至るまで8つのセッションを用意しました。

会場:京都文化博物館、旧武徳殿、知恩寺、東映京都撮影所、京都大学国際科学イノベーション棟

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11月1日(火)

【session1】Filmmaker Lightning Talk

時間:11:00~12:00、13:30〜15:00 会場:京都文化博物館 フィルムシアター
次世代のマスターとなる、KFL参加者40名が自国の今の映画文化、実績、次作、夢などを語る、各自3分のトーク。

【session2】日本との共同製作の可能性 オープン・セッション(事前申込み制)

時間:16:00~17:00 会場:京都文化博物館 フィルムシアター
<日本語・英語同時通訳>

harada
堀越謙三(プロデューサー、ユーロスペース代表)
1977年に日本に初めてヴィム・ヴェンダース、R.W.ファスビンダーらを紹介する「ドイツ新作映画祭」を開催、自主上映・配給活動を開始。1983年渋谷にミニシアター「ユーロスペース」を開館。以来配給会社としてクローネンバーグ、カウリスマキ、トリアー、張芸謀、アルモドヴァル、蔡明亮ら新しい才能をいち早く日本に紹介した。1991年から日本映画の製作や海外との共同製作を手がけ、ウェイン・ワン「スモーク」、レオス・カラックス「ポーラX」、フランソワ・オゾン「まぼろし」、黒沢清「大いなる幻影」、そしてアッバス・キアロスタミの遺作となった「ライク・サムワン・イン・ラブ」などがある。 1997年にアテネ・フランセ文化センターと共同で特定非営利活動法人「映画美学校」を設立。その後東京芸術大学大学院映像研究科の立ち上げを主導、2013年まで教授を務める。
【session3】殺陣講座(東映殺陣師)

時間:18:00~19:00 会場:旧武徳殿
<日本語・英語逐次通訳>

11月2日(水)

【session4】TIFF審査員セミナー オープン・セッション(事前申込み制)

時間:10:00~12:00 会場:京都文化博物館 フィルムシアター
<日本語・英語同時通訳>

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深田晃司(映画監督)
1980年生。2010年『歓待』で東京国際映画祭「日本映画・ある視点」部門作品賞、プチョン国際映画祭最優秀アジア映画賞、13年『ほとりの朔子』でナント三大陸映画祭グランプリ、15年『さようなら』でFilmadrid国際映画祭ディアス・デ・シネ賞、16年『淵に立つ』でカンヌ映画祭「ある視点」部門審査員賞を受賞。
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マーク・アダムズ(エジンバラ国際映画祭 アーティスティック・ディレクター)
映画ビジネス誌Screen Internationalのチーフ批評家を務め、25年以上にわたり、映画ジャーナリストおよび評論家として活躍し、ヴァラエティ誌、ハリウッド・レポーター誌、ムービング・ピクチャーズ・インターナショナル誌や、多くのイギリス国内紙に寄稿してきた。
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カレル・オフ(カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭 アーティスティック・ディレクター)
カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭で9年間プログラマーおよび選考委員を務めた後、2010年に同映画祭のアーティスティック・ディレクターに任命された。欧州議会によって贈られるラックス映画賞の選考委員でもある。
【session5】タイトル未定

時間:14:00~16:30 会場:東映京都撮影所
<英語のみ>

講師:ケント・ジョーンズ(映画監督、批評家)

【session6】インドから世界を望む

時間:17:00~18:30 会場:東映京都撮影所
<英語のみ>

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ショーブ・ヤーラガッダ(アーカ・メディア・ワークス CEO、「BAAHUBALI」プロデューサー)
インドのハイデラバードとバンガローを拠点とする、TV・映画製作のリーディングカンパニーのひとつ、アーカ・メディア・ワークスのCEOであり共同設立者。同社はこれまで興行的に成功を収め、高い評価を得ている作品を多数プロデュースしている。S.S.ラージャマウリ監督による2部に渡る『Baahubali』は2015年の7月に世界にリリースされ、インドで最も興行収入をあげた作品の一つとなった。待望の続編は2017年夏に公開予定。ショーブは、数々の作品やブランドを手がけた経験から全方位対応可能なマーケティングエージェンシーであり、その探求心は趣味でも生かされ料理の研究にも熱心。

11月3日(木祝)

【session7】カムバック・サーモン KFL卒業生の今

時間:10:00~11:00  会場:知恩寺
<英語のみ>

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Yuki Saito(映画監督)
1979年千葉県生まれ。高校卒業後に渡米し、本場ハリウッドで8年間映画を学ぶ。2006年に帰国後は、アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ『バベル』他、名匠の撮影現場に参加。2015年、短編映画『ゴッサム ジャンブル パフェ』でショートショートフィルムフェスティバル&アジア史上初となる4度目の「観客賞」を受賞。また、農林水産省とコラボし日本食文化をテーマに制作された短編映画『しゃぶしゃぶスピリット』は、世界各国40以上の映画祭で上映され活躍を世界に広げている。2016年4月クールに放送された「昼のセント酒」(TX)が話題を呼ぶ。2016年秋には商業長編デビュー作として川端康成原作「古都」を現代版にアレンジし、松雪泰子(一人二役)を主演に迎え、橋本愛、成海璃子、伊原剛志、奥田瑛二など実力派俳優が出演し、原作の未来を描く映画『古都』の世界公開が控えている。

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ジョルジア・ファリーナ(映画監督)
幼い頃から映画に魅了され、大学で社会学を学んだ後にコロンビア大学映画学科で修士を取得。その間制作した短編映画は、ヴェネチア国際映画祭短編映画部門で紹介されたほか、米国映画批評会議賞の学生部門で受賞。その後、脚本やドキュメンタリー監督として経験を積み、『Bello di Mamma』(12)は国営テレビで放映された。2013年、28歳で制作した初長編映画『Amiche da Morire』はシチリアの小さな村で暮らす3人の女性を主人公に、イタリアでの女性の役割について描いたブラックコメディで商業的な成功を収めた。本作『わたしが棄てたナポレオン』は国内外の配給が決まっている。本作で、イタリアのアカデミー賞といわれるダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞にて最優秀新人賞ノミネートするなど、さらなる飛躍が期待されている若手監督。
【session8】 日本の特撮魂 + 中国での特撮作品を撮ること オープン・セッション(事前申込み制)

時間:13:00〜14:30 会場:京都大学国際科学イノベーション棟(西館)5階シンポジウムホール
  <日本語・英語同時通訳>

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八木毅(映画監督・特技監督)
東京都出身 早稲田大学文学部卒、特撮作品で有名な老舗・円谷プロで「ウルトラ」シリーズなど多くの特撮作品を監督・特技監督として手がけた。また、プロデューサーとしてもTV『ウルトラマンマックス』では映画界の金子修介監督や三池崇史監督を招聘するなど既存の方法に捉われない良質な作品作りにこだわり抜いた。『大決戦!超ウルトラ8兄弟』(2008・松竹)は現在までの歴代ウルトラマン映画No.1興行収入作品である。その後、円谷プロから独立後は特撮に限らず、ホラー、ラブストーリーなど様々な作品を手掛け、京都で『時代劇』などの映画を撮ることが夢である。Sci-fiをこよなく愛する。今年2016年には中国・上海での特撮番組の撮影で特技監督を担当した。最新作は『AKBラブナイト・恋工場』。現在は来年公開作品の準備中。
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